それは衝撃的な話だった。

たーこいずです。

 

今年6月。45歳無職独女の私は、派遣の顔合わせに来ていた。

 

まさかの自社競合であり、自分ともう１人若い男性の候補者がいて、

 

どちらかが選ばれると言う筋書きになっていた。

 

｢個人情報保護｣の観点から(失笑)、職歴紹介や自己アピールの面談は、

 

1人ずつ行われることとなった。まず若い男性から面談となり、

 

私は応接室のロビーに追われた。

 

派遣先の窓口の社員から、ソファで待つように言われた。

 

ちょうどエレベーターのまん前にソファはあり、私は暇を持て余して、

 

昇降する社員たちをただ眺めていた。

 

数分経ち、私が今度は面談となった。

 

元の部屋に戻り、改めて挨拶をした。

 

私はどうせ落とされると思っているので、てきとーにこなした。

 

先方の社員たちは、私が持っているつまらない資格にまで食いついてきて、

 

いろいろ質問して来た。

 

過去にその会社で、派遣で就業していたので、当時の事も訊かれた。

 

普段の派遣の顔合わせであれば、スベるような話も、なぜかウケたりして、

 

終始和やかに面談は進んだ。

 

今回の案件が、僅か2ヵ月のド短期という事もあってか、

 

本来であれば若者を採るのだろうが、職歴二桁、非正規短期転々の

 

BBAに食指が動いたのかもしれぬ。これはまずい展開だ。

 

面談が終わり、営業と私、若い男性候補者の3人は、階下のロビーに

 

移動した。営業は、今から先方と打ち合わせするので、お二人はここで

 

待っていて下さい、と言い残して消えた。

 

二人きり取り残された私と若い男性は、ぎこちなく会話をした。

 

｢○○さん、どうされますか。私は辞退しますが｣

 

と私は、その男性に訊いてみた。

 

若い男性は、オー○事の常用派遣なのだが、面接が苦手で、

 

今まで1度も就業出来た事が無いので、ぜひ働きたいと言う。

 

ちなみに常用派遣は、就業しないで自宅待機でも、20マソ近く賃金が

 

貰えるのだと言う。私にとって、それは衝撃的な話だった。