仕方ない。顔合わせ行くだけ行くか、どうせ落ちるし。

たーこいずです。

 

今年6月の暴風雨の朝。

 

私は派遣の顔合わせに行く為、派遣会社の営業車内にいた。

 

車内には営業担当の他に、もう1人、スーツ姿の若い男。

 

そもそもこの顔合わせは話が急過ぎて、嫌な予感満載だったのに、

 

無職が辛いからと、無理やり乗っかってみたら。

 

まさかの自社競合だったとは。

 

先方の会社も、そんなのオッケーするなんて。

 

決して変な会社ではない。むしろ優良企業だ。10年ほど前になるが、

 

派遣で3年間働いていて、今回また働けるなら、嬉しいなと思ってたのに。

 

どうしてこんなことに。

 

私も、派遣で飯を食ってきた人間だし、｢競合ダメゼッタイ｣なんて、

 

そんな生娘の寝言みたいな事を言っているわけではない。

 

｢競合｣なんて当たり前にある。紙レベルでも面談でも。

 

しかし、それは｢他社競合｣の話ではないのか。

 

まあ、未だに、一社の派遣会社から何人も候補者を呼んで、

 

品定めしてから選ぶ、って会社も、もしかしたらあるのかも。

 

だけどまさか、いっぺんに面接したりはさすがに無いんじゃないか。

 

｢個人情報保護｣の観点から、職歴説明の面談時は、1人ずつやるので、

 

どちらか離席しろ、って言われても、車内で打ち合わせをしている間に、

 

私は、同じく候補者の若い男性の名字から出身地から、学歴、専攻まで、

 

知ってしまったんだし。｢個人情報保護｣なんて、聞いてあきれる。

 

へそが茶ぁ沸かすとは、まさにこんな感じ。

 

私は即帰ろうと思った。バカバカしいし。

 

そういう大人げない態度を取っても、許されるシチュだろう。

 

しかし外は激烈な土砂降りだ。車の窓が水の膜に覆われている。

 

曇った窓から自分の車を見た。ちょっと距離がある。

 

濡れそうだ。というかもう濡れてるけど更に濡れるだろう。憂鬱だ。

 

それに、顔合わせが終わってからヒトカラ行こうと、事前予約を

 

したのだが、昼12:30からだ。2時間空くが、一旦帰宅するとガスが勿体無い。

 

仕方ない。顔合わせ行くだけ行くか、どうせ落ちるし。　(続きます)。